ヒットのヒント~情報を際立たせる「フレーミング効果」
【問題】
自社商品について100人のお客様にアンケートをとったところ、
75人が「満足」と答えてくれました。
この結果を公表するとしたら、どちらの表現が賢いと思いますか?
A.「この商品は75%のお客様にご満足いただいております」
B.「この商品は100人中75人のお客様にご満足いただいております」
今月も1分間だけ、考えてみてください。
【回答】
正解は「B」です。
「なんとなくそう思った」方が多いと思いますが、
どうしてそう思ったか?そこがポイントですね。
この問題のように、表現方法を変えることで
情報の受け取り方が全く違ってくることを
「フレーミング効果」といいます。
ネガティブな情報より、ポジティブな情報を強調する方が
より好意的、楽観的に受け止められるのはもちろんですが
その場合も、数字的に同じ内容なら、
パーセンテージ表記より、人数などの実数で示したほうが、
脳は「より現実味を感じてくれる」というのです。
たとえば、これがネガティブな話だと、よりわかりやすいでしょう。
A.「死亡する可能性もあるが、生存率95%の手術」
B.「受けた患者の20人に1人が死亡する手術」
あなたは、どちらの手術を選びますか?
おそらく、Aを選ぶ方が多いのではないでしょうか。
だって、Bはちょっと怖いですよね。
でも、手術の成功率としては、全く同じ・・・・。
それなのに、Bを避けたくなる決め手は「20人に1人」という言葉です。
「自分が、その1人になるのでは・・・」といった
すごく具体的に「いやなイメージ」が生まれてくるからなのです。
もう、おわかりでしょう。
ポジティブなメッセージを伝えたいときは、結果を実数で伝え、
逆に、ネガティブなメッセージを伝えなくてはいけないときは
結果をパーセンテージで伝えれば、相手に与えるインパクトの強弱を
自由自在にコントロールすることができるのです。
(2016.05.24)
「フレーミング効果」って言うから「左手の法則」かと思ったら...