ヒットのヒント~「誰でもできる、意外なプレゼン術」とは?

今回は評論家の岡田斗司夫さんが、ブログなどで紹介したお話です。

(ちょっと長めですが、ご辛抱くださいね)
【リクルート社での役員プレゼンは超大変】

約20年前、インターネットでようやくホームページが認知されはじめた頃、

リクルート社で、香山さんという社員が

自社の役員にプレゼンすることになりました。

商品サイトか何かの企画で

「”カッコイイ男”とはこうだ!!」という

香山さんの案をプレゼンするのです。

ところが、リクルートの役員たちは超エリート。
とにかく頭が切れる、いい大学を出てる、金は唸るほど持ってる、ということで

単に「モデルさんがポーズ」とか「高級ブランドを身につけてる」といった

ありきたりのヌルイ手法は許せない、いいえ、もっと言えば

ロクに見てもらえないうちから、ダメ出しすることしか考えてない

厄介な人たちだったようです。

→「今更こんなのやってるの?」

→「俺はこんなのカッコイイと思わない」

→「貧乏でも清潔だったらそれでいいじゃない」

などといった、「オッサンみたい(笑)な理屈」を次々と繰り出し、

徹底的にバカにするんです。
しかし、香山さんは、罵声に耐えつつプレゼンを続けました。

終盤、「じゃあ、次のページ行きます」って、ページをめくったら、

そこにアンケートがあったんですね。

ところがこのアンケートがまた不可解、というか一見、お粗末な代物でした。
【不可解すぎるアンケート】

・調査対象が、たったの200人しかない

→日本の人口をざっと1億として、4000人以上調査すれば

全体を調査するのとほぼ同等の結果が得られるそうです。

逆に言うと、4000人に満たない調査は統計的に意味がある、とはいえません。

・対象が異様に偏りすぎ

→なぜか30~50歳くらいの女性、小~大学生の男女が多く、

成人男性はほとんどいませんでした。
役員が「これでちゃんと出来ると思ってるの?」と言ったら

香山さんがそれには答えず、淡々と「では次のページをご覧ください」

と言ったそうです。
すると、次のページを見た瞬間、役員全員の顔色がブワッと変わって、

「ええっ!?」という叫びとともに一斉にページを戻し、

一心不乱にアンケートを読み返した、というのです。
その後の役員は、打って変わってゴキゲン!和気あいあいとなり、

「プレゼン、そこから5分で終わったよー(笑)」

と後年、香山さんは岡田さんに語りました。

さて、香山さんはどんなアンケートをしたのでしょう?

今回も、1分間だけ考えてください。

プレゼン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お分かりになりましたか?

なんと、香山さんは

「役員たちの家族にアンケートした」

というのが正解です!

 

→「私の夫は、ここがカッコイイと思います!」

→「うちのお父さんの、こういうところがカッコイイと思います!」

→「将来、こんな人と結婚したいです!」

 

皆さん、自分の妻や子供たちの名前で

こういった内容が書いてあったアンケートを見たときの

役員の表情を想像してみてください(笑)。

プレゼン後の昼食会ではビールで乾杯したというから、相当、気に入られたようです。

 

まとめです。

これは、多分誰でも出来うる方法ではあります。でも

「これを思いつくか」、さらに「これをやってもいいのか」という

「禁断の一歩」を踏み出すか、どうかです。

多分、社外のプレゼンではダメでしょう。

自分の会社の役員相手だから「お前、よくここまでやったな」というシャレで済むんです。

自分の会社で、家族からの「お父さん、いつもありがとうネ」を突然、出されたみたいなものです。

いいプレゼンは、そこまで人を幸せにすることができます。

 

プレゼンとは、言ってしまえば

「相手の心を動かせばいい!」

自分を売り込む、企画を売り込むというのも手段であって、

それだけではなく、どんな方向でもありうるんだってことですね。

 

この香山さん、その後はリクルートに収まりきれなくなって、独立し

マリーガルマネジメントという会社を作りました。

その後、セガの大川社長に「セガの立て直し」を依頼されて役員で拾われ、

現在はフリーだそうです。

 

「日本には、面白れえ奴がいるなあ」と、岡田さんを感心させた

プレゼンのお話でした。

 

(2015.05.21)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。