ヒットのヒント~子供番組に1月、10月放送開始が多いワケ

【問題】

「戦略トレーニング2」(鈴木康博著:日経文庫)に載っていました。

 

テレビ業界では通常、13週間をワンクールと言って、

3ヶ月単位で新しい番組編成が行われます。

ところが子供番組は、おもちゃメーカーを巻き込んで

1年間かけて番組を盛り上がるビジネスモデルが採用されています。

これらの新番組のスタートは圧倒的に1月、ついで10月が多いそうですが

なぜでしょう?

今月も、1分間だけ考えてみてください。

 

テレビとリモコン

 

 

 

 

 

【答え】

正解は、

「子供が番組から”卒業”するのを防ぐため」

でした。

もし、子供番組が3月末で終わったら、どうなるでしょう?

見ていた子供たちの何割かは、これを機に

「子供番組からの卒業」をしていくでしょう。

しかし、1月スタートなら

4月頃は、いよいよストーリーが面白くなる時期になっていくので

そのまま番組を見続けてくれるそうです。

 

こうした「1年かけて盛り上げる」ビジネスモデル採用の背景には

ご想像の通り、番組スポンサーであるおもちゃメーカーが

「1年かけておもちゃを売る」ために

このパターンを踏襲することが絶対条件なのです。

 

では、具体的にはどういう流れなのか

「オタク学入門」(岡田斗司夫著:新潮社)に

「戦隊もの」を例にした分析が載っていますが、

これがなかなか的を射ていて面白いです。

 

第1話や最終回など「特別の回」を除くと、

毎回大体こんなパターンです。

 

◎正義の5人の戦士が各色に変身して、一人の怪人を5人がかりで倒す。

◎5人の戦士の上には、なぜか必ず上司がいて、いろいろ命令したり

アドバイスしたり、番組内の設定を教えたりする。

◎敵には大ボス、幹部、怪人、戦闘員がいる。

戦闘員は全部同じデザインのやられ役である。

◎怪人は必ず毎回新しいのが登場し、毎回20分目には巨大化する。

◎5人の戦士は自分専用の乗り物を持っていて、毎回、20分目あたりで

それぞれの乗り物が変形しながら長々と合体して巨大ロボットになる。

◎5人は巨大ロボットに乗って戦い、必殺技でやっつけ、

怪人は爆発してめでたしめでたし。

 

なるほど「毎回の約束事」ですよね。

 

プラス「年間を通じての約束事」もあります。

ごれらも(番組が変われど)毎年だいたい同じです。

 

◎2月には、正義の5人に「変身アイテム」、「剣」、「銃」が与えられる。

◎3月中旬頃、5人のロボットは合体する。

◎ゴールデンウィーク頃、新兵器が登場する。

◎夏休み前、強力な敵に今までのロボットは敗れ、

新型ロボットが登場する。

◎秋になったら、敵の幹部の内輪揉めが始まる。

◎クリスマス頃、敵の大ボスは内輪揉めで倒され、真の敵が現れる。

 

いかがでしょう?

こうした流れに沿って、節目節目に新しいおもちゃが売れるので

おもちゃメーカーは、こうした戦隊シリーズを

20年以上もスポンサーとして継続させているわけですね。

 

今後も、こちらでは皆様のスキルアップにつながるような

いろいろな「なぜ?」をご提供していきたいと思います。

これからもよろしくお願いいたします。

(2015.9.28)

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