ヒットのヒント~アマゾンが最初に「本」を扱った理由

「池上彰の経済教室(テレビ東京系:番組終了)」で

紹介していたお話です。

 

ショッピングの大手サイト「アマゾン(Amazon)」で最初に扱った商品は

「本」だったのですが・・。

 

さて、

 

なぜ最初に「本」を売ったのでしょう?

「本」のメリットって、何だったのでしょう?

あなたは、ご存知でしたか?

今月も、1分間だけ、考えてみてください。

 

 

本

 

 

 

 

 

では、回答です。

「本」は・・・

 

1.どこで扱ったものでも「基本的に同じモノ」が手に入る。

 

どこで扱っても、品質、価格にほとんど差はありません。

(例えば「食品」などと比べると、その差が容易にイメージできるでしょう)

開業したばかりで、実績・信用のないアマゾンにとって、

品質管理にほとんど気を遣うこともなく、消費者に安心して届けられる「本」は、

そういった意味で、実に優れた商品でした。

アマゾンは、紹介と販売に経営資源を集中し

実績と信用を蓄積していったのです。

 

2.手持ちの資金が多くなる。

 

なぜでしょうか?

「入金」が早く、「支払い」が遅くできるからです。

「本」の流通には、「取次(とりつぎ)」という独特な方式をとっています。

「本」は「取次業者」を経て流通し、売れれば請求が発生するのですが

売れてもすぐ請求されるわけではなく、長ければ数ヶ月のタイムラグがあります。

ところが入金はほとんどが現金かクレジットなので、即日~2ヶ月で入ってきます。

アマゾンは、このお金を決済する前に他の仕入に運用し、莫大な利益を出しました。

企業にとって、「キャッシュフローの安定」は大きな課題ですが

アマゾンは、本代の収支の時間差に目を付けたおかげで

早くから、効率的な資金調達を実現できたわけですね。

 

 

これらはすべて、創業者ジェフ・ベゾスをはじめとするスタッフに

先見の明があったわけです。

具体的に、どんなことを実践してきたのか・・・

そこに、アマゾン急成長の秘密があると思います。

 

では、TV「池上彰の経済教室」で紹介されていた

「アマゾンが手がけたアイディア」をご紹介しましょう。

 

 

 

・社名「Amazon」

創業当時は、ネットでも検索結果が「ABC」順で表示される機会が多かったので

「A」で始まる社名にし、目につきやすくしたのが社名の由来と言われています。

認知度を上げるのにはオーソドックスですが、実に効果的な手法ですね。

 

・「ロングテール」

あまり売れない商品を数多く扱うことで、大きな売上を生み出す販売手法を「ロングテール」といいます。

店舗販売では、どうしても売れ筋商品が主体になりますので

少数派の需要には対応できませんが

ネット販売なら対応できる、ということに、アマゾンは早くから気づいていました。

こうして「(他になくても)アマゾンならあるかも」というお客様の期待感に、アマゾンは応えました。

探していた商品を手に入れたお客様は、次回からはまず「アマゾンから見てみようか」と思いますよね。

こうして、新規顧客の取り込みに繋げていくのです。

 

・梱包ケース

本を注文すると、本体より「かなり大きい梱包ケース」に入って送られてきます。

これはケースの種類をできるだけ少なくするため、できるだけ大きい梱包サイズにして

いろいろなサイズの本が1種類の梱包ケースに入れられるようにし、

扱うケースの種類を少なくして、管理や運用の手間を省くようにしたわけです。

アマゾンは売上1兆円の大企業。こうした合理化も、大きな節約になります。

それにしても、商品は「ロングテール」で細分化し、

梱包ケースは「サイズの統合」で単純化するなど、「方針の使い分け」が徹底しています。

 

・「1click」

登録をしておけば、「1click」と書かれたリンクをクリックするだけで

それで注文が完了する、というシステム。

これ、アマゾンの特許だということ、ご存知でしたか?

ですから、他のサイトでは「1click」が利用できず、

「カートに入れる」「注文内容を確認」「支払い方法を選択」・・・といった

面倒な手順を踏まないといけません。

アマゾンは、「利便性」を独占することで差別化をし、

「アマゾンで買う」お客様を増やしていったのです。

 

・「アフィリエイト」

「アフィリエイト」は、ご存知の方も多いですね。

自分のサイトやブログで、特定の商品や企業の情報を掲載することで

その企業から広告料をもらうネットビジネスです。

アマゾンは、本を買いに来たお客様が

どこかのサイトやブログの紹介記事を見た、ということが判明したら

そのサイトの運営者に報酬を支払うようにしました。

こうして集客を効率的に行うというアイディアも

アマゾンは、早い時期から実施していました。

 

この他にもアマゾンは、業績向上のためにいろいろなアイディアを実践し、

その成果は、他のネットビジネスにも大きな影響を与えています。

 

反面、アマゾンの急成長に懸念を示す人たちも出てきています。

番組では、フランスが

「本の配送料無料を認めない」事を法制化したと紹介しました。

配送料をとらないアマゾンの影響で、フランス国内の本屋がダメージを受け

潰れていく事に警戒感を示したのです。

 

アマゾンは、こうした動きにどう対応するのでしょうか。

彼らが「今までと同じように」うまく解決してくれることを祈りたいものです。

 

(2015.4.27)

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